解けた謎

  このごろ警察の不祥事が増えています。その中で注目されるのは、埼玉のストーカー被害者が殺された事件に代表される様に、被害者からの訴えをまともに取り上げようとしないケースが増えています。私も良く似た経験をしたことがあります。
  私の周りには自動車を盗まれた人、バイクを盗まれた人、喧嘩を売られて殴られた人、さまざまな人がいて、私は被害者と一緒に警察に届に行ったことがあります。しかし警察の窓口で受ける印象は、まさに「盗まれた人が用心していないから悪いのだ」「あんたが喧嘩を売られるようなことをしたんだろ」というような感じでいやな印象ばかりです。なぜこうも被害者に対して不親切なのか不思議でなりませんでした。特に現在急増している大型バイクの窃盗事件などは被害届を出しに行くと「盗難に合ったバイクは、まず出てきませんよ」といきなり失望させられてしまうことがあります。届を出しに言ったときから「これはあきらめるしかないな」と失望してしまいます。ローンで無理して買った友人などは横から見ていて本当に気の毒です。わずか数週間で100万円近い新車のバイクが煙の様に消えてしまい、ローンだけが残るのですから。「このごろの日本の警察力はどうなってしまったのだ。」と思います。
  盗まれた大型バイクやRV車などは海外に流れて行くのだから、貨物船の荷物の検査をすれば盗難車両が積み込まれているか簡単に判るはずです。大型バイクもRV車も大きさが充分大きいので隠すわけにいかないはずです。
 なぜこのような捜査の簡単な窃盗事件も犯人が、検挙されたり、被害者に盗難車両が戻ってこないか不思議でなりませんでした。  平成121012日に放映されたNHKのドキュメンタリー番組「犯罪被害者はなぜ救われないのか」を見て今まで抱き続けていた謎が解けました。
  平成
2年被害者が警察の捜査が不適切だった等と国に賠償を求めた裁判で、最高裁判所は次のように述べています。

 「犯罪の捜査及び、検察官による公訴件の行使は、国家及び社会の秩序維持という公益を図るために行なわれるものであって、犯罪の被害者の被侵害利益ないし、損害の回復を目的とするものでなく・・・・」

 これは、犯罪の捜査をして犯人を捕まえて罰するのは加害者が被害者に被害を加えて迷惑をかけたから、捜査して犯人を捕まえて裁判をするのではなく、加害者が国の作った法律を破って違法行為をした事がけしからんので、捕まえて裁判にかけるのであって、被害者の被害を回復する事は考えない。被害者の被害や名誉を回復することより、国にたてついた人間を捕らえて罰する事、つまり秩序維持が重要であって「被害者の事などどうでも良い」と最高裁判署所が「大見得を切って」言っているのです。
 「日本という国の法律制度はなんて被害者に冷淡なのだ!」「私はこんな国に住んでいたのか!」と思うとともに、今まで抱えていた疑問がすっきり氷解しました。日本の捜査や、裁判所の制度は、治安の維持を第一に考えて作られていて、国民の生命や財産を守ることに付いては二の次なのです。
  しかし最高裁判所は言ってくれましたね。ここまで犯罪の被害者をないがしろにして良いものなのですかね。でも最高裁判所の裁判官の国民審査では絶対に不信任が成立することがないのですから。何を言っても平気ですね。全く国民が馬鹿にされています。でもこれがこの国の現実です。もしあなたや私が犯罪の被害者になってしまったら、全く救いはありませんね。
  現在は祖国を選べる時代です。出来るなら日本を出てどこかの国に移民したいですね。

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