台北へ行ってきました。

 

  社員旅行で台北に行って来た。2泊3日と滞在期間は少なかったのでだが感心する事や驚く事があった。ちょっとご報告しよう。

屋台食べ歩き
  屋台の料理は向く人向かない人あると思うが、エスニック料理の好きな人なら大丈夫である。屋台で最も見かけるのはビーフンである。ただし、大変長時間煮込んでいるのでどろどろに溶けている。価格は日本円にして150円ぐらいである。香采を振りかけるので香采が苦手な人はだめだろう。一般に屋台の料理には香采がほとんど入っている。香采を克服しない限り東南アジアの旅行は楽しくないだろう。次によく見かけるのは饅頭である。日本のブタまんと全く同じの蒸した饅頭もある。私がお薦めするのは野菜や肉の入った饅頭を鉄板で焼いたものだ。これはなかなか行ける。ただし店によっては独特の癖のある香料を使っており、何時間たってもその香りが体内に残り、昼間に2個食っただけで、夜ビールを飲んでもその香料の臭いが鼻についてしまったことがある。このにおい強烈饅頭は2個で100円であった。
  あと韓国のお好み焼きである、チジミも売っていた。またニラだけを小麦粉で鉄板焼きにしたのもあった。鉄板に引く油が羊肉の油かと思われる動物性のもので油が焼けた独特の香ばしさと、動物性の油のしつこい香りとが同居していて不思議な味であった。

酒屋がない
  高粱酒やマオタイ酒を買ってこようと思っていたのだが街をいくら歩いても酒屋がない!また屋台でビールを飲もうと思っても、お酒がメニューにない。台湾の人はどこでお酒を飲んでいるのだろう。結局日本人向けの焼肉料理店で沖縄産のオリオンビールにありつく事が出来た。

食事はどこも格安
  台北で食事した後、料金を払う段になって金額の安さに感心してしまう。それが高級そうな中華料理店であれ屋台であれ日本人が予想していた価格より安い。結局、台北で最も高額な食事は、初日、ホテルに行くバスの中でガイドに奨められてみんなで行った一人日本円で3000円のショーロンポー(中にスープが入った水ギョーザのような物)であった。台湾の人に言わせると「ショーロンポーに850元はお金をかけすぎ!」と驚いていた。確かにつれていかれたお店のメニューでは1人前170元、屋台では50元ぐらいであった。いくらなんでも一人5人前食べれたとは思えない。台湾の物価感覚になれる前に予約を取りつけるところなどはうまいやり方である。その辺りの事情は私も良くわかっているのではあるが、何せ団体旅行なので身を任せておいた。 ツアーガイドにとってお店からのバックマージンは貴重な収入源なのだろう。ガイドのお薦め話は話半分程度に聴いておくのが良さそうである。  


街で見かける不思議な作業
  台北の街の煙草屋さんはいつもなにかの実を包丁で切ったり、葉っぱのような物でその不思議な実をくるんでる。これはどうやら台湾のガムのような物で一種の噛みタバコとも言えるものだそうだ。口の中が真っ赤になるまで噛むのが作法なようである
 音響街という秋葉原のラジオストアのようなところに行ったとき、階段の壁の下の方に赤いしみがついているのを見て「いくら1階が食品の売り場だとしても2階に血のついたモツを運び上げるのは変だなあ。そうするとこの血の跡のような物は何だろう?」と不思議に思っていた。どうもそれがこの噛みタバコを吐いた跡のようである。ところで煙草屋さんはいつもこの作業をしているが、誰かがこの噛みタバコを買っているのを見たことがない。台北の道路の表面をよく見てみるとこの噛みタバコの吐いた跡をよく見かける。まるで血痕が飛び散った跡のようにも見えるので「なんて喧嘩の多いところだ。しかも血だらけになっている」と恐れた日本人もいると思われる。
  チャレンジャーの私としてほっておくわけにも行かないので買って試してみるこちにした。まず価格は台湾の物価にしては高価な50元(日本円にして190円ぐらい)タバコよりも高価である。さてビニール袋に20個ほど入っている。
  まず包んである葉っぱを外すべきか悩んだが「あんなに丁寧にくるんでいるのでこれはきっと一緒に噛むものだ」と考えてそのまま口にいれて噛む事にした。なんともいえない苦い味がしたそのまま噛んでいたがどうも良さがわかる前に苦味でギブアップ、吐き出してしまった。後から台湾の人に聞くと最初の方に出てくる苦い液体は捨てるそうである。ところで包んである葉っぱを外すのが正解かそのまま噛むのが正解かは聞き忘れてしまった。次回もう一度チャレンジしたい。

スクーター天国
  歩道にぎっしりとスクーターが並んでいるのをバスから見たときは「ここは上野のバイク屋街のようなところだな」と思っていのだが、いくら走っても同じような景色が続く。どうやら街の歩道はどこもスクーターで埋め尽くされている事が判明した。歩道はスクーターの駐車場になっているようである。スクーターの走っている台数も非常に多く4輪の台数をはるか上回っている。こうなると4輪もあきらめの状態で2輪に割り込まれても警笛をならさないでいるようである。

どこに行っても歩道はスクーターでいっぱい。歩道はスクーター専用駐車場

意外と流れる道路事情
  台北市は立体交差が多く、またバイパスの高架道路も多い、しかも無料である。道路も広く、停滞を防ごうとする行政努力の跡がいたるところで見られる。信号の間隔も長く歩行者は遠くの横断歩道まで歩かなければならない。ただしそんなことを真面目にやっている人はおらず、みんな横断歩道でないところを平気で渡っている。日本ならクラクションを激しく鳴らして猛スピードで車が突っ込んでくるが、台北ではスピードこそ緩めはしないが歩行者の動きをよく見て自動車の方が避けてくれる。またクラクションも鳴らさない。歩行者もドライバーも道交法のみを頼ることなく自分の判断で行動している。
  左折(日本で言う右折)するときなどは少しでも直進車の間隔が開こうものなら直進車をブロックする様にして左折している。日本なら警笛の嵐となるようなシチュエーションである。ブロックされた直進車は急ブレーキをかけても左折車に警笛をならさずにあきらめ顔で通してやっている。要するにみんなが早く行ければそれで良いのである。日本のように道交法上の優先権を持ったものがその権利を振り回す事がない。そのような権利を振りまわす人のおかげで車の通行がギクシャクして停滞するのである。
  私はその国の道路交通の文化やマナーがどれだけ成熟しているかは警笛を鳴らす頻度で決まるのではないかと思っている。つまり警笛をならす頻度の多い地区ほど道路交通の文化やマナーの発達が遅いような気がする。そう考えると台北は東京より交通マナーや道路交通文化が進んでいると思われる。

街のいたるところに立体交差があリ、しかも市内の高速道路は無料

台北の交通事故
  ニューヨークに旅客機が墜落したので注意深くテレビを見ていると、バスとタクシーが衝突した事故が何回も放映されているのが目に付いた。タクシー前部のバンパーが壊れた単なる物損事故で、東京では絶対にニュースにならない素材である。困惑したタクシーの運転手の姿が何回も登場していた。こんな事故でニュースになってテレビに映し出される様ではたまったもんじゃない。台北では軽微な交通事故をしてもすぐニュースネタになってしまうらしい。これでは安全運転にを心がけるはずである。このことはいかに台北で交通事故の発生が少ないかを如実に物語っている。交通事故のニュースネタが少ないからこそ軽微な交通事故が大げさに報道されるのである。
  日本の警察庁は各都市の事故の発生確率を統計的に調査して発表すべきである。日本の都市での交通事故の発生確率が多いような気がする。海外旅行しているときに大きい交通事故に出くわした経験がほとんどないのである。
  台北から帰ってきた翌日、千葉の幕張から東京大田区まで事故渋滞で2時間半近くかかって、日本の道路事情の悪さをさっそく痛感してしまった。日本の道路行政はもっと海外を見習って欲しい。


元気な小規模商店
  中華料理の食材を買い込もうとスーパーマーケットを探したのだがスーパーマーケットが見つからない。台北ではスーパーやデパートなどの大規模小売店がほとんどない。台北では電脳街、家具街、中華材街、佛具街、脚踏車街等同じ商品を扱った商店が街を形成している。そしてそれらの商店は小規模である。日本ではすぐ大規模店が出現して小規模店が淘汰されてしまうが、台北ではどう言うわけかそれぞれの店舗の規模がまだ小さいのである。
  家族単位の商店がまだ多く、捨て身の労働で長時間働くので企業が進出するメリットが少ないのだろう。ただし、セブンイレブン、マクドナルド、ケンタッキー、スターバックスコーヒー、ドトールなどは進出していた。美味しくて価格が安い屋台だが若い女性が食事しているのをあまり見たことがない。彼女達は新しいファーストフードのお店で食事をしているようである。お店が清潔で明るいファーストフードの店に似た「ニュー屋台」のような店も出現している。本場屋台のステンレスのテーブルと丸椅子では女性客を呼べない時代になって来ているようだ。

街は殺風景だが電柱はない
  台北の街のえらいところは電柱がないことである。そのため日本に比べて街がすっきり見える。ただ残念なのは街路樹が少ないことである。街路樹は東京の方が圧倒的に多いようである。

殺風景だが電柱のない台北の町並み、これで街路樹があれば美しいのだが
看板が目立つのは日本と同じ

怪しい客室係
  食事から帰ってホテルの部屋に入ろうとしたら男の客室係がぶっ飛んできて、「お客さん、今お茶を入れますからちょとまてください」と言う。見ると客室係の制服を着てはいるが首廻りのボタンがだらしなく外れている。何か胡散臭いなと思いつつ部屋の中に入れる。出されたお茶を飲み終えると「マッサージはどうですか、男性にとって最高のマサージをやてくれます」と腰を前後に振ってアピールする。その気はないので固くお断りして2〜3世間話をして御引き取りしていただいた。
  この斡旋を客室係がホテルに内緒で個人的に行なっているのか、ホテルが収益を上げるために組織的に行なっているのかは不明ではあるが、いずれにしてもホテルの品位を著しく汚す行為である事は間違いない。



電脳街
  台北に電脳街と呼ばれているパソコンショップが集中している地域がある。光華商場と言う古美術のお店が集中している地域のすぐ近くである。秋葉原の1/4程度の規模であろうか。巨大店がなく小さい店舗が多数ひしめき合っている。一番目に付いたのはCDRのメディアを扱っている店で100枚単位で売っている事が多い。価格も日本円にして1枚15円程度である。これほど多量のCDRのメディアが売られていると言うことはよほどコピーが盛んだと思われる。現に、日本ではあまり見うけられないCD/CD-ROMのデュプリケート(コピー)専用機が売られていた。
  洋画のDVDが70元から100元(270円〜300円)ぐらいで売られていた。買おうと思ったが日本語字幕がないのであきらめる。光華商場に古美術品を見に行くと人だかりのしている一角があったので見に行くと、日本のアダルトビデオゲームやアダルトDVDを格安で売っている店があった。大体1本150元(600円)ぐらいであった。この価格と言うことはもちろんコピー物と思われる。大変込んでおり、熱気むんむん状態であった。台湾のAVおたくはきっと日本語が得意に違いない。
  日本のAVメーカーも海外著作権をきちっと確保する必要があるだろう。日本のAVは大した物なのだと感心してしまう。

光華商場
  古美術マニアにとって光華商場は堪えられないところだろう。私はあまり詳しくないのだが、それでも作品が重いと言うか薄っぺらでないのは良くわかる。ここの商品を眺めていると、台北の空港で売られている茶器や人形がおもちゃの様に見えるから不思議である。家に置き場がないので全く買えないのだが、家宝として一つぐらい買ってみたい衝動に駆られる。

家宝は買えないので300元で買ったおみやげ 高さ70ミリ

退屈な免税店
  空港からホテルに行くツアーバスは免税店で止まります。ここで30分ほどの買い物タイムが取られ乗客はバスから降ろされてしまいます。ブランド品に興味がない我ら一行にとっては退屈である。高いか安いかの見当もつかない。そこで注意深く観察していると10人ほどの日本人の一行がまっすぐにあるブランドのコーナーに突き進んでいくのを発見。「これはきっと何か買うに違いない」と後をついて行った。30歳ぐらいの男性がショーウィンドウから黒い皮製の財布を取り出して店員に価格を聞いている。「日本円に換算して17000円。やっぱし、1000安いだけだね」と言って風のように他のブランドのコーナーに去って行った。
  消費税が導入されてからは、物品税が廃止されたり、引き下げられたりしているし、関税の方も外圧によって廃止されたり引き下げられたりしている。海外ブランドも積極的に日本国内ヘ進出しているので免税店のメリットは少なくなって来ているようである。いずれ免税店は立ち行かなくなるのではないだろうか。
 ホテルから空港に戻るツアーバスも例によって免税店でストップ。免税店からのバックマージンで格安ツアーは成り立っているとも聞いているので、免税店で札びらを切ってくれる方に感謝しつつ近くの茶房でコーヒーを楽しんだ。

親切で誠実な人々
  街中で出会った人々はみんな親切であった。また商店の方なども誠実で10元硬貨と間違って50元硬貨を出す事が多かった(50元硬貨は10元硬貨より少しだけ大きさが大きいので間違えやすい)のだが、ちゃんと指摘して返してくれました。同じアジア人同志なのかひたしみやすい様である。

もう一度行ってみたい
  2泊3日ではあっという間に旅行が終わってしまった。行きかえりに免税店で時間が取られるのも痛かった。台北は若い人でも中高年でも楽しめる町のようである。中高年では故宮博物館を中心とした博物館めぐり、若い人なら超格安の衣料品のショッピングツアーも面白いだろう。時間がなくて行けなかったのだが足裏マッサージは試してみたかった。実は成田空港で台北のガイドブックを手に入れて機内で勉強。その情報に基づいて街を周る予定であったのが、何とガイドブックを機内に置き忘れてしまった。結局、台北のコンビニで地元の地図を購入、それを参考にして周った。電脳街や音響街がある事が判ったのもその地図のおかげである。
  ぜひとも、もう一度行ってみたい街である。

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