音のデジャヴ日本編(懐かしの歌謡曲歌名曲百科) 

 デジャヴ(既視感)とは、昔どこかで見たことがあるような風景に出会う不思議な感覚のことを言いますが、音や音楽についても同じような経験があります。言うなれば既聴感ですね。「この音楽はどこかで聴いたことがあるぞ」と思うような、昔ヒットした歌謡曲の名曲を「音のデジャヴ」日本編として紹介したいと思います。またあまりヒットしていなくても是非とも聴いていただきたい名曲は積極的に取り上げるように心がけております。

 以前はMP3で45秒間試聴できるようにしていたのですがJASRAC(日本著作権協会から「著作権料を払え」と言ってこられたので、現在サーバー上のおよそMP3楽曲は消去してあります。販売のための試聴はOKで個人が楽曲を紹介するための試聴はダメというのは納得がいきませんが、仕方がありません。全曲掲載は確かに著作賢者の権利を奪う行為ですが、好意的に楽曲を紹介する行為はPRになりこそすれ、著作賢者の権利の侵害には当たらないと思うのですが、今のところ制度的に確立されていませんので、リンク先をYotubeに変更しました。

JASRACのYOUTUBEとの包括契約こそ、音楽著作権者への権利の侵害だと思います。YOUTUBEで曲の全部が視聴可能とされてしまうと、CDの売上に悪影響を及ぼすと思われます

  出来る限り作詞者、作曲家、編曲家の情報を掲載するようにしました。現代の風潮はどうも歌手一人が異常に持ち上げられて、作詞者、作曲家、編曲家や録音家の方々の功績が軽んじられているような気がしてなりません。



♪愛のくらし / 加藤登紀子

  作詞 加藤登紀子 作曲 T.Children / A.Hause  編曲 馬飼野俊一

  高らかに響くストリングスのイントロに続いて加藤登紀子が澄んだ声で歌い始めます。作曲のT.Children / A.HauseのA.Hause はコンチネンタル・タンゴで有名なアルフレッド・ハウゼだと思われます。当時アルフレッド・ハウゼ楽団のレコードは加藤登紀子が所属していたポリドール・レコードから発売されていました。そこでハウゼに作曲を依頼したのでしょう。ただし演奏にハウゼの楽団が加わったかどうかは、私の持っているレコードのライナーノーツからは判断できませんでした。でもこの華麗なストリングスサウンドを聴くとハウゼの演奏のような気がしてならないのです。と、ここまで書いた後、編曲の馬飼野俊一さんのプロフィールが掲載されているページでハウゼによるドイツ録音であると記述されているのが見つかりました。ハウゼ作曲のもう一つの名曲「悲しみの島」とともにドイツで録音されていたわけですね。
 「悲しみの島」は当時シングルで発売された「愛のくらし」のB面にカップリングされていました。こちらの方もすぐれた名録音、名演奏で「こちらの方が気にいってる」と言う人も多くいたのですが、現在CDで入手することは不可能なようです。


 



♪恋人 / 森山良子

  作詞 山上路夫 作曲 村井邦彦 編曲 J.Hall

  トランペットソロのイントロに続いて森山良子の柔らかな声で「あなたの肩にもたれていても、時はすぎてく音もたてず」と入っていきます。山上路夫作詞による大変ロマンチックな唄です。ボーカルのバックでギターによるカントリー風の伴奏が入ったと思えば女性コーラスが入ったりとオーケストレーションが多彩に変化します。盛り上がっていくところで伴奏のテンポがやや速くなっていくのもなかなかうまい技巧です。編曲のJ.Hallというのは海外の方なのかな。このころから和製ポップスと言う言葉が使われ始めましたが、現在のJ-POPとは全く趣が異なっています。



♪八月の濡れた砂 / 石川セリ

  作詞 吉岡オサム 作曲 むつひろし 編曲 ペペ

  「あたしの うみい〜を まあかあに〜そめてえ」と子音に続く母音を心を込めて大変ていねいに石川セリが歌っています。アルパの演奏をメインにしたシンプルな伴奏も素晴らしく当時の歌謡曲の中で全くユニークな作品だったと思います。録音の音質にも光るものがあります。1971年に封切られた日活映画「八月の濡れた砂」の主題曲として録音されました。
 ベトナム戦争反対を叫んで盛り上がった学生運動は70年の日米安保条約自動延長によって学生側の敗北に終わります。脱力感を感じていた学生達に、この歌詞とメロディーはぴったりとはまった様で、当時の学生達の間で結構流行っていました。



♪メリー・ジェーン / つのだ・ひろ

作詞 クリストファー・リン 作曲 つのだ・ひろ 編曲 成毛シゲル・葵まさひこ

  大変シンプルなメロディラインのバラードですがなぜか耳に残ります。伴奏の女性スキャットやストリングスも美しい効果を出しています、ちょっと荘厳な感じを醸し出しているハモンド・オルガンのサウンドもいいですね。今時まず聴くことは出来ない名録音です。
 70年代のある暑い昼下がり、ふらりとストリップ劇場に入いるとちょうど前座の踊りが始まっていました。スポットライトに照らされた若い踊り子が遠くの一点を見つめ、まるで思い詰めたかのような表情で踊っていました。その時に流れていたのがこの「メリー・ジーン」です。最初別な機会に「メリー・ジーン」を聴いた時は「随分バターくさい曲だな」としか感じてなかったのです。しかし、踊り子さんの真剣なまなざしがこの曲の心髄を私に伝えてくれたのです。



♪おてもやん / 江利チエミ

日本民謡 / 編曲 山屋清

 ライブを見に行った訳でも、テレビで見た訳でもないのに江利チエミの「おてもやん」の唄声が耳に残っていました。それだけ印象深い唄声ですね。彼女の表情豊かな唄声を聴いていると、10数年前に他界されたとはとても思えません。どう聴いてもこの曲の中の江利チエミは生々しく生きているのです。
 江利チエミは当初は「カモナマイハウス」「ジャンバラヤ」「ウスクダラ」などの米国発のポップスを日本語で歌っていました。ところが1958年頃から日本の民謡を当時の時代にヒットしたポピュラーミュージックの形式を取り入れて積極的に歌い始めます。和洋折衷サウンドの草分けであったのではないかと思います。随分日本の音楽文化に影響を及ぼしたのではないかと思います。「ホリデイ・イン・ジャパン」のリカルドサントス楽団も続く「ホリデイ・イン・ニッポン」で「おてもやん」を取り上げています。
 


これから徐々に収録曲目を増やしていく予定です。ご期待ください

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